九州の山々を巡る(2) 久住山
2日目 4/29(木・祝)
翌日起きて、スーパーで買った冷えたお弁当をかきこんでいざ出発という段になったら、ペアレントさんらしき人が登場。「霧氷がすごくきれいにできてる。久住の頂上はマイナス2度だよ」とのこと。確かに宿の外はかなり寒い。4月上旬に行った雲取山ですらそこまでではなかったので、より南でしかも標高の低い久住でそんなに寒いとは正直考えていなかった。防寒の帽子を持ってこればよかったと後悔しながら、フリースと手袋をつけてから牧ノ戸峠へ。
翌日起きて、スーパーで買った冷えたお弁当をかきこんでいざ出発という段になったら、ペアレントさんらしき人が登場。「霧氷がすごくきれいにできてる。久住の頂上はマイナス2度だよ」とのこと。確かに宿の外はかなり寒い。4月上旬に行った雲取山ですらそこまでではなかったので、より南でしかも標高の低い久住でそんなに寒いとは正直考えていなかった。防寒の帽子を持ってこればよかったと後悔しながら、フリースと手袋をつけてから牧ノ戸峠へ。
前夜の雨の雰囲気が残るようにどよーんと曇っている。登り始めると徐々に雲は引いてきて、よさげな雰囲気。しかし、寒い。途中に温度計が置いてあり、見れば2度を指している。寒いわけだ。牧ノ戸峠は標高が高いので、少し登るとすぐに稜線へ出る。登山道の両側には霜が降りており、まるで雪のようにあたりは真っ白だ。Nさんが霜柱を見て「カニカマみたい」と言っていた。途中、避難小屋に立ち寄るとバイオトイレが整備されていた。壁には「バイオ・レット」とメーカーの製品名らしき文字が大きく書いてある。バイオトイレットの略だろうが、せっかくだから壁面を紫色にしてくれたら面白いのに、などと言い合いつつ、先を急ぐ。避難小屋からは久住山がくっきりとそびえ立っている。小屋の方向から直登するのではなく、左側を巻くようにして登る。山頂へたどり着く頃には雲もかなり少なくなり、大展望が楽しめた。
久住山の山頂を後にして、御池を回ってから、トーチカにも似た石積みの避難小屋で昼食をとる。あたりは風が強かったので小屋の中でポットのお湯でコーヒーを作って寒さをしのいでいたのだが、食べ終わって外へ出てみると日差しが暑いぐらいで、小屋の影で風を防げば暖かいぐらいの陽気だった。帰りは火口側を通った。ところどころ噴煙を上げており、活火山であることを思い知らされる。ちょうどこの時はお隣の新燃岳の火山警告レベルは1になっていたのだが、4月中旬までは2で、この文を書いている時点でもまた2に引き上げられている。それだけ活発な火山地帯なのだ。
行きにはあたり一面霧と霜で真っ白だったところも、青空が広がり地面も乾き始めるほどの素晴らしい天気だった。
牧ノ戸峠を後にして、翌日登る予定の祖母山の麓へ向かう。その途中、赤川温泉という一軒宿に立ち寄って入浴。川沿いの狭い土地に立てられた小さな宿だが、お湯は白濁の硫黄泉で良い雰囲気。露天風呂は手前が男女別で、奥に行くと仕切りがなくなり混浴になるのだが、混浴部分は夜だけ開放されているようだ。本来は冷泉なので、内湯こそ沸かしてあるが、露天風呂は手前の男女別部分が35度、混浴部分が源泉とほぼ同じ25度程度ということで、手前側に入っていても結構寒い。しかし、奥には滝が見え、浴槽のすぐ横にはツツジとシャクナゲが咲いているという最高の情景が広がっており、大満足であった(久住山付近は霜が降りるぐらいなので花の季節にはまだまだだった)。女性のN氏にはとっては、ひなびた宿ならではのちょっと汚くて狭い洗い場が好みでなかったようだが…。
この日の宿は、祖母山の尾平登山口そばにあるほしこがinn尾平というところ。本来は鉱山があったそうだが、道路は一応舗装されているものの、水が溜まっていたり木の枝などが散乱していたりして、あまり手入れされているとは言い難い。N氏が途中で車酔いしてしまった上に、急激に暗くなってきて不気味。さらに、カーブを曲がったところで鹿が道を横切ったり、鉱山で栄えていた頃のものか道の両脇に廃墟が次々と現れるなど、なかなかドキドキさせてくれる。それ以前にドキドキだったのが、泊まる場所だ。始めは節約のためテント泊を考えていたのだが、同料金でバンガローを借りられるとほしこがinnのホームページに書いてあり、電話してみると「掘っ立て小屋みたいなもんだよ。毛布はあるけど寝袋はあった方がいいな」との言。一体どんな小屋なんだろうと思って到着してみると、意外に普通のバンガローで、普通の山の避難小屋レベル。電気もついて毛布も腐るほど置いてあり、1人700円は安すぎるぐらい。明るい蛍光灯の下でトランプをしながらビールを飲み、毛布にくるまって寝た。
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