伊予ヶ岳・富山

以前から一度は行ってみようと思っていた千葉の山、伊予ヶ岳と富山に登ってきた。

さすがに埼玉から房総半島の先の方まで電車で行くのは相当遠い。駅に止まる度にドアが開け放たれ、寒い空気が車内に流れ込み、まだ寒いのだな…と思えば、外を見ると菜の花があちこちに咲き乱れている。電車が岩井駅に着く頃には、天気もよくなり、風さえ吹かなければ暑いくらいの日差しだった。

バスで伊予ヶ岳の登山口まで向かい、そこからは緩やかな登り。ところが、すぐにつづら折れの急な坂になり、標高こそ低い山ながらなかなかの登り応え。振り返れば、麓の町や周りの山が見渡せ、とても気持ちが良い。さらに登ると、ロープが下がった急な坂。しかも、すぐ終わるかと思いきやほとんど山頂までそれが続き、あっという間に息が切れる。山頂へ抜け出すまで1時間もかからないのだが、スリリングでとても面白い山だ。本来「岳」という字は高い山にしか使わないのだが、この標高で「岳」を冠した名の山だけはある。山頂からは富山や、さらにその向こうの海も少し見える。晴れているが、昨日の雨のおかげか空気も澄んでおり、とても良い景色が楽しめた。南峰・北峰の両方からの眺望を楽しんでから下山し、一路富山へ。



伊予ヶ岳から富山への道は、目的地が見えているので迷うはずもないと思っていたが、意外に道が複雑で、どこが登山口なのか分からなくなった。道中、菜の花や桃の花、終り加減の椿など、色とりどりの花が目を楽しませる。車道を歩いて林の中を登ると、立派な展望台がある。しかし山頂はそこではなく、少し戻ったところにひっそりと立てられた標識のところであった。展望台からは、東京湾とその先の神奈川県まで見渡せ、千葉の山ならではの素晴らしい景色が眺められた。もっと条件の良いときは、富士山も見渡せるようだ。



富山からの下りはひたすら階段で、速いペースで下りたこともあってなかなか足にくる。途中、伏姫籠穴を見てから岩婦温泉に入り、岩井駅から内房線で帰途についた。

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