会津駒ヶ岳
スキーシーズンを終えて、本格的登山の季節がやってくる。スノーシューを買ったことだし、冬山の入門コースと言われている会津駒ヶ岳に行ってきた。
3連休は、初日は絶好の登山日和だったが後半は荒天が予想されていた。しかし小屋の空きがない(駒ケ岳山頂近くの駒の小屋は完全予約制)ので、仕方なく日曜泊に。案の定、早朝に登山口へ到着するかしないかのタイミングで、稲光が空を明るくし、大粒の雨が降り出す始末。登りだす頃にはみぞれになったが、先が思いやられる。今回は、滝沢登山口からのピストンである。
3連休は、初日は絶好の登山日和だったが後半は荒天が予想されていた。しかし小屋の空きがない(駒ケ岳山頂近くの駒の小屋は完全予約制)ので、仕方なく日曜泊に。案の定、早朝に登山口へ到着するかしないかのタイミングで、稲光が空を明るくし、大粒の雨が降り出す始末。登りだす頃にはみぞれになったが、先が思いやられる。今回は、滝沢登山口からのピストンである。
登山口から既に1メートルぐらいの雪があり、歩き始めからすぐにスノーシューを装着。始めのうちはほとんど沈み込みがなく、歩きやすい登山道に沿って歩く。所々で夏道をそれ、直登するようトレースがついているところがあった。夏には登山口になる木の階段の部分だけが雪がなく、スノーシューを外して登ったのだが、その先は急斜面で、スノーシューでは歩きにくく、ツボ足ではずぶずぶと埋まるという状態。そこを抜けると徐々にスノーシュー向きの雪になった。
中腹を超えると天気も悪くなり、気にくくりつけられた赤やピンクのビニールテープを探しながら歩くようになる。風が強いため、休憩するにも場所を選ぶ必要があった。樹林帯を抜け、赤や青のスキー用ポールが見えると、小屋はもうすぐ。ポールに沿って歩いて行けば、木のない地帯も迷わず抜けられるようになっている。しかし、それだけに風は強く、またスノーシューを着けていても膝ぐらいまで沈み込むような雪なので、小屋までひと踏ん張りする必要がある。
小屋は半分ほど雪に埋もれており、入り口は2メートルほど雪を掘ったところにあった。引き戸の入り口は凍りついてなかなか開かず、少々焦った。宿泊客は自分たちを含め5人だけ。小屋の中に入って一段落ついたところで、小屋番の夫婦と一緒に酒盛りが始まった。
小屋番の夫婦はまだ若く気さくな方々で、色々な山の話をしてくれる。同宿の人達もそれぞれに山の話などをして、小ぢんまりした小屋ならではの雰囲気が楽しめた。トイレが外にしかないのだが、小屋から出るためにはドアをバールでこじ開け、雪かきをして行かないと、ドアの外には既に雪が積もっているという状態。トイレに行くにも猛吹雪で飛ばされそうになるわ、吹き溜まりにはまって太ももまで雪に埋もれるわで、用足しに行って遭難しそうな悪天候であった。
翌朝も同じような荒天。1日目に会津駒ヶ岳山頂を踏んでおくつもりだったが、予想以上に体力がなく、一度小屋に入ったらもう出たくないくらいの疲れようだったので、断念した。2日目も、雪山の経験の浅い自分たちに、この視界のない状態で山頂まで行けるのか疑問ではあったが、とりあえず出発。途中何度か断念も考えたが、山頂へ導いてくれるように木が生えていたので、なんとか登頂。山頂の標識は「会津」の2文字以下は埋まっていたが、逆に悪天候の中で登頂したということは、満足感もあった。結局何も見えないまま、下山。山頂から小屋までの間に、一瞬だけ雲が切れ太陽が覗いた時は、誰も踏んでいない真っ白な雪原がどこまでも続き、太陽に照らされてきらきらと光る様子が見えて、ああ、これが雪山の良さなんだなと実感(この時も前後は吹雪だったのでカメラはしまっていた…)。
前日降った雪が積もって、下りはほぼ最後までフカフカの新雪の上を歩くことになった。稜線に入ってしばらく歩くうちに天気も良くなり、汗をかくぐらい。それでも雪はふわふわで、最高のコンディションだった。途中、スキーで登る人大勢、スノーシューあるいはわかんの人数名とすれ違う。
下山してから、駐車していた車のところへいってみると、車の上には20cmぐらいの雪が積もり、周りにも雪の壁が! 荷物をしまう前に雪かきが必要であった…。その後、公衆浴場と称される割にはとてもきれいで設備の整った燧の湯につかり、名物裁ちそばを食べて帰途についた。雪山の楽しさと、小規模な山小屋の雰囲気の良さ(小屋番さんの人柄の良さも)を改めて知るとともに、自分の体力の無さにびっくりした山行だった。
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