飯豊連峰縦走 2日目(8/8)

暗いうちから起きだして食事を済ませ、テントを撤収し、明るくなってから起きた人たちが作るトイレ前の長蛇の列を横目に出発。



朝のうちはあまりよい天気とはいえない空模様で、かつものすごい勢いで虫がまとわりついてきて、若干テンション低め。しかし、飯豊本山へ近づくにつれてガスが晴れてきて、素晴らしい青空が広がる。



本山小屋は三国小屋とよく似た作り。いつもの通りバッヂを購入し、飯豊山神社にお参り。木造の建物を想像していたが、厳しい冬の天候を感じさせるような、頑丈なコンクリート造り。そこから飯豊本山はすぐだ。



まだ早いからか山頂にはそれほど人はおらず、ゆっくりと景色を楽しむ。確かにとてもよい山なのだが、なぜ最高峰である大日岳ではなくこちらを信仰の対象にしたのだろうか。団体さんが押し寄せてきて混みあい始めたところで、山頂を後にして御西岳へ向かう。ここからはなだらかな下りだが、上の写真で雲がかかっているあたりでは実際ガスガスで視界が悪く、のんびり砂利道を下る感じだった。雪渓上にはニッコウキスゲが大群生を作っており、登山道のすぐ脇まで咲いている。登山客が歩くためか登山道の幅が広がっており、植生を保護するためのネットが張ってあったところもあった。





それから御西岳、御西小屋はすぐだ。小屋へ着く頃には視界も開け、大日岳が雲に見え隠れしていた。小屋前に荷物をデポして食料だけ持ち、大日岳へ。途中、池がある周辺はまさにお花畑で、チングルマやキンポウゲが一面を白や黄色に埋め尽くしていた。





大日岳山頂からは、北股岳方面もよく見える…かと思いきや急に雲が出始めて視界はいまいち。風もやや強かったので、食事を済ませて少しだけゆっくりして、下山することに。山頂を離れると雲は徐々に引いていき、また素晴らしい景色が眼前に広がる。日の光も強くなったので、ますます花がきれいに見えて楽しくなってしまい、行きで追い抜いた人たちに次々と抜かれながら、花を楽しんで小屋へ戻った。



小屋へ戻ってさてビールを飲むかと思ったら、350ml缶が1本1000円!いやでも飲んでやる、と意気込んだが、小屋のおじさんが「今年はたくさん飲む人がいたからあんまり売りたくなくてねー」とか言うので、遠慮して買うのをやめた。おじさんのすすめで、小屋前の小高い丘に登って飯豊本山方面を臨む。他の宿泊客のおじさんの話では、朝日連峰まで見えたということだが、我々がついた時には雲が出ていて見えず。残念。小屋のおじさんはとても親切な人で、色々と気を使ってくれた。御西小屋の水場が飯豊連峰で一番おいしいと自負しているそうで、女性陣に「うちの水場の水で顔を洗うと小顔になって戻ってくるんだ。それ以上小顔になったら大変だ!」などと言っていた。女性はどこの山に行っても可愛がられていいねぇ。おじさんから女性陣の忠告として、1人で無人小屋には泊ってはならないよ、というのもあった。以前、避難小屋で1人で泊まっていた女性が、男性登山者に襲われたことがあったそうだ。杁差小屋に行くつもりなら、必ず男性陣がついて行くんだよと念押しされた。

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