何度行っても天気の悪い武甲山



社会人になって東京で働き始め、初めて登った山は川苔山だったか、武甲山だったか。その頃は一緒に登る人もおらず、装備も十分でなかったのだが、ふと思い立って慌ただしく荷物をリュックに放り込み、ガイドブックを片手にフラリと登るということをしていた。どちらにしろ、武甲山は印象深く記憶に残っている。横瀬駅から見える男らしいその形や、頂上からの景色の良さのせいだろう。横瀬駅から登山口の生川(うぶかわ)までの間にある、石灰石関連のプラントの様子もなかなか興味深い。

そんなわけで、武甲山には仲間ができたらみんなで行ってみたいと思っていた。しかし、初めて登った時以来、天気が良かったためしが無い。去年の同じ日(自分の誕生日)にも計画していたのだが、雨で中止。その時は、会社の同期が誕生日を祝ってくれている(ただ飲んでいただけという説もあるが)最中に、ちょっと酔っ払った頭でメンバーに次々と中止を知らせるメールを出しまくり、応答がない人には電話をかけるという素敵な誕生日パーティーであった。

今年こそ晴れて欲しいと願っていたのだが、朝からどんより曇り。飯能を過ぎたあたりからは霧雨が降り出し、1がっかり。正丸トンネルを抜けると雨はやんだが、横瀬駅に着いてから武甲山の方向を見上げても、山頂は雲に隠れており、麓が見えるだけで2がっかり。山頂に着いても何も見えず、3がっかり。どうも自分がリーダーをやるとダメらしい。

天気が悪くても、下山後の鍾乳洞→おしゃれなカフェでアイスクリーム→温泉というセットでリカバリと思っていたが、カフェは臨時休業でまさかの4がっかり。もっとも、季節外れの寒さで、店が開いていてもみんなアイスを食べたかどうかは怪しい。鍾乳洞は楽しんでくれたようだったのがせめてもの救いか。

帰りはわらじトンカツか温泉か迷ったが、温泉に入ってからフランクフルト片手にビールを飲み、山地図を見ながら次回の山行の相談をしていたら、快速急行に乗り遅れてしまい(単に急ぐのが面倒だっただけ)、特急列車で贅沢に帰宅という、ゆる~い山行であった。

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